ハリハリのブログ

人に見せても良いと判断した思想感情を記録しておくための保管庫

ぱくりすぺくと! 影響を受けまくってる動画を紹介

動画を編集しながら、「あ~、この演出はあの動画っぽいな~影響されてるな~」と自分で思った動画を紹介します。
どれもメッチャオモシロなのでぜひぜひご覧ください。

 

あ、霧崎カードワースも最新作アップしましたので、こちらもよろしければ見てくださいな! 

 

弓削P - 『アイドルたちの何気ない日常』シリーズ 他

フォント芸の達人。この域に達してみたい。
アイマスPを視聴者に想定している前提があっても、フォントだけで声を聞こえさせる画面作りはすごい。音楽とのマッチングがすごいんだと思うのですが言語化できねえんだよな……。
良い意味での中二病感あふれる設定を回しきっているストーリーテリングと胆力が素敵。

紹介したシリーズは『アイドルたちのじゃんけん大会』の後日談にあたるのでじゃんけん大会をみてからのほうが良いですが、まあいきなりこれ見ても大丈夫だよ。面白いから。たしか私も何気ない日常から見始めたし。
どのアイドルもめっちゃ可愛いですが、みきいおの可愛さは異常。
ところで第4部の投稿はいつでしょうか私は待ち続けています。

 

ておくれP - 「アイマスエストⅣ 閣下列伝」シリーズ

ドラクエⅣの世界へ異世界転移したアイドルたちががんばる話です。私が霧崎をしれっと異世界に送ったのは、アイマス架空戦記をつくった数多のPたちの影響があります。責任とってほしい。
ておくれPはゲーム系の架空戦記でいろいろと伝説を作ったすごい人。とりあえず編集能力の成長曲線がヤバイから1話から順にみてくれ。一章と二章のクオリティがもはや別動画。時間と根性と愛があれば人はどこまでも羽ばたけるんだ……。
しかし今は時間が無くなってしまい、一人での作成を断念。チームておくれとしてシリーズの完成を目指しています。愛が深い。

 

浅木 さん - FBNsと弟組が爺とにゃんこCoC


TRPGリプレイ動画であるまじきゆっくり調教のクオリティ。ゆっくりは調整をしなくてもそこそこ聞き取れるのですが、きちんと調整されていると視聴のストレスが格段に減るんだなとわかります。耳が楽。
キャラたちを愛しているからこそ、きれいにしゃべらせてあげたいという思いが伝わってきます。投稿動画すべてからにじみ出る品の良さ。人品優れたるうp主とかなにそれ完璧超人?

ゆっくりの調整講座も上げていらっしゃるので、それだけでも見てください。ぜんっぜんちがうんだ!って感動するから。

 

 

長兄にっき - 長兄にっき

ゲーム実況動画であるまじきゆっくり調教のry
上記ヘタリアリプレイと違うのは、リプレイ動画ではあくまでゆっくり読み上げは補助なのに対し、実況動画のゆっくり声はメインコンテンツであるという点です。
つまりどういうことかというと、ゆっくりを「おもしろく」しゃべらせています。(ヘタリアのほうは、気持ちよくしゃべらせています)
自然なアクセントは大前提としてそなわっており、そこにあたかもおそ松カラ松がしゃべっているかのような抑揚をしっかりつけていく丁寧な仕事。Part1からあのクオリティって天才かよ。
「兄弟」と書いて「クソども」と読ませるなどして笑いを取ることもできます。これは聴きとりやすい調整あってのテクです。

また、この方がすげーのは効果音の使い方です。ゆっくり実況なのにすさまじい生活感。
ビールの缶を開けてコップに注いで飲む、部屋に入ってきた蚊を追い回して仕留める、などをほぼ効果音だけで語り切ります。夏の時期に投稿されたPartなんて、蒸し暑さがなんとなく伝わってきましたよおっそろしい。

 

妙楽さん - 妙楽キチロイドシリーズ

実況動画ってなんでもありなんだなと思わせたシリーズ。
妙楽氏の最初期動画はわりとふつうなゆっくり実況なのですが、結月ゆかりを買っちゃったあたりからどうも様子がおかしくなっている。ボイスロイドたちに内なる闇を引きずり出されたんでしょうか。
キチロイドシリーズとは、頭のおかしいボイロたちとそれに巻き込まれるゆっくり饅頭たちのほのぼの日常(うp主談)動画。ボイロたちがキチっているのは、ボイロゆえの業に押しつぶされている場合もあるがたんなる性格によるものもいます。ゲーム実況動画とタグ付されていますが、キャラのストーリーメインでゲームがほぼ背景になっているものも多いです。私はコウ先生とダウナーゆかりさんが好き。コウ先生とサシでお酒飲んで「お前ほんと死ねよ」って言いたい(そして身もふたもない正論を吐かれたい)。

TRPGリプレイ動画も投稿している方です。「酔っ払い卓」で検索したら短めのが上に来るから見てみよう。ひっでえぞ。
投稿頻度が多いのも素晴らしいのですが、回を増すごとに編集スキルが上がっていく向上心と遊び心が素敵。個人的に、動画の編集スキルは真面目さと遊び心を両方持っていないと上がらないと思うのです。試してみようという気持ち大事。カメラ制御を覚えた時の進化がすごかったのでいつか私も覚えるぞう。

 

Windressさん - マクロスE(エキサイト)

私がはじめて「効果音って、すげー」と思わされた動画です。

マクロスE(エキサイト)というのは、マクロスFの本編台詞・歌詞をエキサイト翻訳にかけて再アテレコをした動画。
エキサイトして言葉は意味不明になっているのに、演者たちが無駄にうまくてすさまじい才能の無駄遣いを感じる、そんな昔のニコニコらしい企画でした。

Windressさんは そんなマクロスEの音響を担当しており、紹介した動画では効果音をどうやってつけているかについて解説(?)しています。さほど長くない動画なので、効果音のアリナシで印象がどれほどちがうか体験してみてください。

普段見ているアニメの音響さんへの敬意が高まると思います。

 

 

 

以上、私が影響を受けまくっているパクリスペクト先をご紹介しました!
しょ、紹介したからこれからもパクリスペクトして、いいよね。ね!

「好きを潰す怪物の話」を受けて~それってパワハラでよくね?~

はじめに

はじめに本稿は「とある某リゾートで起こっていること〜好きを潰す怪物の話〜」のエントリを受けて私が考えたことについてまとめたものです。

zundakun.hatenablog.com

バズってから数日たち、ブログ内で「怪物」と称された方がオープンアカウントから彼女視点での情報提供を行ったりしていて状況は変化しつづけています。今後注視していても、事実関係が外部目線で確定することはないでしょう。

そもそもブログ主の記事自体が伝聞主体ということもあるし、問題のスクショはすでに元ブログから消されています。文章もかなり修正が入ってしまっていて、いまではジャンルの名前すらぼかされています。

なので本エントリでは、あくまで元エントリに言及された人個々人の是非を問うのではなく、仮に元エントリに書かれていたことがすべて事実だったとして見えてくる問題を考えてみたいと思います。あくまで思考実験ではあるのですが、実際にあった(かもしれない)ことを下敷きにしているので倫理的には正直グレーな文章といえます。その点を踏まえてごらんください。

 

言及されている「被害」の整理

ここからは、ブログ主、Aさん(ブログ主の友人)、Bさん(元エントリでの「怪物」)というかたちで話をすすめていきます。

元エントリで言及されている内容はこうです。

・ブログ主、Aさん、Bさんは同じ役者の追っかけをしている
・AさんがBさんから暴言ととれるDM、エアリプを受け取る
・ブログ主とAさん、Bさんから睨まれる
・AさんはBさんの行為により、アクターの追っかけを続けることに苦痛を感じている

もっと短くまとめると、「同担の人にTwitterを通じて暴言を吐かれ、対面でも嫌がらせをうけているためにオタ活を続けるモチベーションをなくしはじめている。」……という話です。
他にも元エントリにはいろいろな「被害」が言及されていましたが、Aさんに直接かかわるもののみを抜粋しています。

どうでしょう、他人事と感じられるでしょうか。大なり小なりオタク活動をしている人で、自分がこういう事態にまきこまれないと断言できる人っているんでしょうか。私は自分の半歩横に崖が見えます。

 

ブログ主、Aさんは「無実」でなければならないのか

今回の件をややこしくしているのは、ブログ主のふだんのオタ活がそもそもグレーだったことです。

まず、某リゾート運営が公には認めていない「キャストの中の人」の追っかけであること。著作権法的にグレーな活動をTwitter上でしていたこと(写真やチラシを加工し、知り合いに頒布)など。
(あと、鍵垢のスクショを無許可で掲載していた点も倫理面で議論はあります。第三者(フォロワー)には見せてたわけだしプライバシー侵害の構成要件は満たさない気がしますけど。引用の要件は満たしてなかったけど満たそうとするとアカウント晒しになるのでむしろ良かったねと……)

上記のような点をもって「お前にBさんを糾弾する権利はない」と言う声もあるのですが……。いや、それはちがうだろ。と私は考えます。少なくとも元エントリが事実とするなら、Bさんの「行為」は糾弾されてしかるべきです。

ブログ主の悪行(あえてこう言います)は悪行、Bさんの暴言は暴言です。
(個人的にはチラシ加工・頒布と暴言を比べたら釣り合ってなさすぎてナンセンスだなと思いますが)

極端なたとえですが、無賃乗車で電車に乗っているときに痴漢にあったとして、被害を訴えちゃいけないんですか?という話です。
無賃乗車は無賃乗車、痴漢は痴漢で別々に対処をするべきでしょう(ふてぶてしいとは思いますが)。

とくに版権二次創作のオタ活をしている人は、この点間違えると思いっきりブーメランが飛んできます。
「お前は○○という悪いことをしてるんだから嫌がらせを訴える権利はない」という論理は、聞く耳をもってはいけない主張です。相手は口をふさぐためにわざと言ってるか、もしくは問題の切り分けができない人です。

 

なぜオタク同士で嫌がらせをしてはいけないのか

今回の件、はたから見れば某リゾートオタク同士のもめごとです。
私も某リゾートにはたまに行くものの、オタクではないのでぶっちゃけぜんっぜんかかわりがありません。某リゾートで役者オタが禁忌であることも今回はじめて知りました。じゃあなんでこんなに首をつっこんでいるのかと言えば、自ジャンルでもおそらく現在進行形で起きていそうな問題であるため、自身が依って立つ理屈がないのはちょっと怖いぞ、と感じたからです。

いや、もちろん今でも十分に理屈はあります。「暴言は駄目」これだけです。小学生でも知ってます。人にひどいこと言っちゃダメ。

で・す・が、これだと弱い。なぜ弱いかって、あくまで個人同士の話で終わってしまうからです。

今回だと、BさんがAさんにひどいことを言ったので、Aさんはそれをやめてほしい……たしかにこれなら、スクショさらしたりするのは大げさといえます。Bさんが悪い奴だ、あるいはAさんが我慢しろ、で終わってしまう。
大人同士のけんかは、頼まれないかぎり仲裁しないのがマナー。何も知らない外野に訴えるのはやりすぎの報復行為です。

問題は、これがただの「もめごと」なのかどうかってことです。仮にブログ主のエントリが事実だとしたら、Bさんの行為は、Aさんの受けた被害はオタク同士のもめごとという言葉に納めていいものなのか。
セクハラはかつて、自由恋愛の範疇と言われていました。ストーカーもです。パワハラは少し前まで、指導が行き過ぎただけということにされていました。いじめは、子供がふざけていただけと言う人がいまでもいます。
セクハラもパワハラもいじめも今では立派な社会問題です。私はオタク間の嫌がらせは、オタクにとって社会問題であるべきだと考えています。

 

個人的な問題が社会問題に昇格するにはどのような条件が必要でしょうか?それは、個々の問題を放置することで、コミュニティ全体に悪影響が及ぶことです。たとえば職場でのパワハラは重大な人権侵害であると同時に、職場環境の悪化⇒生産性の低下につながります。パワハラの放置はコミュニティ全体のデメリットなのです。

それではオタク間の嫌がらせ・マウンティングを放置するデメリットを思いつく限り挙げてみましょう

☆ジャンル参加者の減少 (新規参入者の減少 、嫌がらせに疲弊した人の離脱)
☆ジャンル参加者の画一化(新しい楽しみ方が生まれなくなる)
☆公式に対するバッドイメージ→運営状況の悪化
●人権侵害(精神的苦痛による心身への悪影響)
●類似ジャンルへの蔑視助長(某リゾオタ⇒カメラオタなど)
●「オタク」全体への蔑視助長

☆は主にそのジャンル当事者にとってのデメリット、●はオタク全体にとってのデメリットです。たぶんまだまだありますが、ぱっと思いつくだけでもこのくらい。

某リゾオタだけでなくBL二次、夢女子など一部のジャンルは隠れることでデメリットを回避しようとする傾向がありますが、なにそれキラキラ粉飾したブラック企業?って話で。好きになってからクズなところ見つけるほど辛いこと、無いと思うんですが。
(隠れようとするのは迫害を受けまくった歴史もあるので一概に責められないんですけどね……)

オタク同士の嫌がらせやマウンティングはジャンル内外にとっての大迷惑で、個人間の問題にはおさめてはいけない事態です。被害者を守り、加害行為を予防・防止する取り組みが本来は必要です。

 

 

たたき台として定義をつくってみた

さて、オタク間の嫌がらせ・マウンティング行為は社会問題扱いすべきと前段で結論づけました。
そうなると次の問題は「どこで線を引くか」です。
当たり前ですが、ありとあらゆる行為をハラスメント認定していたら逆に社会は崩壊します。
んで、ちょうどいいたたき台を探していたのですが……ありました。厚労省による、職場のパワハラの定義です。

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同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為

職場のパワーハラスメントについて |厚生労働省

オタク活動は(たいていの人にとって)仕事ではないので、単語を入れ替えてみましょう。

同じジャンルで活動する者に対して、
ジャンル上の地位や人間関係などのジャンル内の優位性を背景に、
活動の適正な範囲を超えて、
精神的・身体的苦痛を与える又はジャンル環境を悪化させる行為」

……けっこうイケそうじゃないですかね。とくに「優位性」の概念がとても強い。古参からにわかへの叩きに完璧に対応している。
オタク活動って仕事レベルに精神的コミットが高いのでわりとそのまま当てはまりそうです。

苦痛に関する判断も、パワハラの六類型がある程度は適用できるかな。元エントリの例は②精神的な攻撃に当たりますね。

1)身体的な攻撃
暴行・傷害
2)精神的な攻撃
脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言
3)人間関係からの切り離し
隔離・仲間外し・無視
4)過大な要求
業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害
5)過小な要求
業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと
6)個の侵害
私的なことに過度に立ち入ること

職場のパワーハラスメントについて |厚生労働省

ただ、弱いところもいくつかあります。

①別ジャンルのオタク叩きが定義から外れる

「同じジャンルで活動する者」としたので、別ジャンルからの嫌がらせに当てはめることができません。この言葉をはずすと範囲が広くなりすぎるんですよ……。ただし、職務上のパワハラでも他社の社員に対するパワハラが認定されていますので、別ジャンルにも使えるとは思います。件数が多いなら別定義を作るべきかな。


②「活動の適正な範囲」があいまい

これが一番難しいんですよーーー!!!法律の条文だったら死ぬほど学説があるやつ。
たとえばある同人誌を読んだ感想で「クソつまんねえ」ってつぶやくのはセーフだと思うんですよ。そこまで取り締まるとただの言葉狩りになる。
でも「ジャンルやめてほしい」「こんな下手なの人前に出すとかw」みたいなことを言い始めるとちょっと怪しいし、リプやコメントで言ったら黄色信号、回数が重なったらレッドカードかなと思います。
どこまでが適正な範囲なのかはジャンルによるので各ジャンルで判断してほしいんですけど、たとえばBL二次だったら

  • ネガティブな感想を表明するのはセーフ
  • 人格攻撃にあたる発言は内容と回数によってアウト
  • 他人の作品発表を妨害するのはアウト 

……みたいなかんじかなあ。

結果で線引きをするなら、「被害者が活動の縮小を余儀なくされるか否か」でしょうか。パークに行く頻度がさがるとか、鍵垢でしか活動できなくなるとか、pixivのアカウントが消えるとか。

 

③炎上案件には対応できない

ネットでのオタク活動から撤退してしまう大きな原因の一つは炎上です。
が、今回あげた定義は基本的に1対1、せいぜい数人vs数人を想定しています。不特定多数の匿名者(捨て垢)から小さな攻撃を無数に受けることによるダメージについてはパワハラ概念だとカバーできません。
また別の検討が必要です。

 

さいごに 有効な対策は……

一方、オタク間パワハラへの有効な対策は……と考えていたんですが。うーん、難しい。
というのも企業と違って責任者がいないんですよね、あたりまえですけど。だから集団として一斉にとれる対策ってあんまりなくって……。
キャンペーンでもやります?推しのイラストに緑のリボンを描くみたいな。

www.pinkribbonfestival.jp


統一的な対応はすぐにできなさそうですが、オタク同士でもパワハラパワハラだよ、という認知によって少しずつ状況は良くなっていくかなと考えています。
セクハラも最初は職場だけだったのが、いまではプライベートにもふつうに受け入れられてますし。言葉があるって強いんですよ。「嫌です、やりすぎです」より「セクハラです」のほうが伝わる。

友だち同士でもオタク同士でも、パワハラはあかんというシンプルな価値観の共有で、オタクライフがすべての人にとって楽しいものになればいいと思います。

(オタ活の辛いことなんて〆切と金欠だけで十分だ!!!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

動画投稿主になりました【霧崎カードワース】

クリスマスも終わり、年末年始ムード一色の今日この頃いかがお過ごしでしょうか。
私はうっかり動画投稿主になりました。なにやってんでしょうね。

 

 


いやだってめっちゃ楽しいんですもん、動画編集。
この一か月くらいこちゃこちゃしてて、思ったことを適当に書き連ねていきます。

 

ぴったりくるタグがない件

私の作っている動画はカードワース(フリーRPG)世界に霧崎第一の六人がワープしてしまった、いわゆる異世界転生(転移)ものです。
一作目をつくっていざ投稿しようとしたら、このジャンルを言い表すタグが存在しなくてびっくりしました。
「あっれ~?コンピュータゲームと黒バスの動画ってけっこうあったよな???」と思い当たる動画をいくつか見てみたのですが、それらについていたタグは「黒バス実況(偽)」。
黒バスのキャラたちが実況動画を投稿している……という体のタグです。
霧崎カードワースは花宮たちが実況をしているのではなく、ゲーム世界に入ってしまっているのでこのタグは正確ではありません。

代替案をさがしてみるも、ヘタリアにおける「ゲーム系APヘタリア」や「iM@S架空戦記」のような強い(投稿数の多い)タグは存在していないようでした。
なんてこったい。
おそらく、黒バスが大流行りしていたころにはゲーム実況動画と卓ゲ動画がニコ動に定着していたため、架空戦記系動画がそもそもつくられてこなかったという経緯があるのでしょう。
そういえばpixiv二次でも逆行(原作ストーリーの記憶を持った状態で過去からリスタート)ものこそあれ、原作世界以外が舞台の作品ってたいていパラレルな気がする……キャラ本人が転移/転生してるの少ない気がする……。
ようするに私の感覚が古いんだよと言うことですねオーマイガ。

……でもよくよく「ゆっくり実況」タグを巡回してみたら、実況じゃない動画けっこうあるな。実況してないボイロ実況とかもあるしな。これ、「黒バス(偽)実況」使ってもいいんじゃないか?

→使ってみました。どうなるかはお楽しみ。

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動画づくりは料理に似ている

動画編集してる間すっげー既視感があったのですが、うん、動画つくるのって料理に似てる。

  • 素材(元動画、音声、画像)を用意
  • 道具(各編集ツール)を準備
  • 素材を下ごしらえ(音声の正規化、フレームレートを合わせる、インターレース解除etc……)
  • 調理(編集作業)
  • 盛り付け、配膳(投稿、宣伝)


下ごしらえが不適切だと音ズレしたりノイズが入ったりして見づらい動画になりますし、ツールを使い慣れてメンテもキチンとしないと手際がどんどん悪くなっていきます。
手順をミスったときの困り具合は料理のほうが上ですが、それでも混乱するので適切な作業手順は大事。
いざ編集をはじめて「あ、あの素材が足りねえ!」ってなると無駄に慌てたり。
まあ今はほとんどの素材が探す時間含めて5分くらいでダウンロードできるので、調味料をコンビニに買いに行く感覚ですが……。それでも作業は止まるので集中が一回切れちゃいます。メインの動画(ゲーム実況なら録画したゲーム動画)が無いとかは致命的な事態を引き起こしますしね。
私も今回、思いつきでゆっくり声を当てたせいでボイスの尺が足りねえ!って困る羽目になりました。

素材も今後どんどん増えていくでしょうから、整理整頓は工夫のしどころだなあと思いますね。動画素材は食べ物と違って腐らないけどファイルサイズは重くなるからね!

 

ゆっくりボイスという名の支配欲

※この話はハリハリの個人的な感覚であり、すべてのゆっくり動画作成者に該当するものではありません!

 

ゆっくりを調声する快楽ってヤバないですか?
霧崎にゆっくりMovieMakerで声を当てているとき、何度かぞくっとする気持ちよさがあったんですよね。
それは決まってキャラを生き生きとしゃべらせることができたときで、最初は単純な達成感だと思ったんです。
でも、なんかちがう。
どこか後ろ暗いかんじがある。
で、なんだべなーと考えてみたのですが、これ支配欲だわ。

自分の考えたセリフを、自分の望む調子でしゃべらせるってかなりそそります。
小説ではちょっと難しい。読者の脳内音源ライブラリをいじれないし、アクセントまで制御しようとすると文章がくどくなってしまう。
漫画ならフォントや擬音でもうちょっと表情がつけられますが、それでも作者と読者が脳内で聞く声は一致しない。

たとえ機械音声であろうと、「こんなふうにキャラがしゃべってるんだよ!」というのを押し付けることができるメディアってめちゃめちゃ強いと思います。
いや、もちろん私が人脈のある石油王ならプロ声優を何人も使えるんでしょうけど……でもさ。声優って人間じゃないですか。私は人権意識が高いタイプのオタクなので、たとえ相手がプロであっても自分の趣味と妄想を押し付けるのはなんだかはばかられるんです。

でもなんか機械なら、マシン相手なら平気で出来る!「俺の思うとおりにしゃべれ!」ってやれる!
そしてイメージ通りの声が出た瞬間めちゃくちゃ気持ちいい!やばい!!

……とまあこんなかんじで、ゆっくりの調声は私にとって大変な愉悦です。
ゆっくりやボカロの調声のことをスラングで「調教」と言いますが、あながちふざけているわけでもないような気がします。
人間にはやっちゃいけないレベルの押し付けをしていい機械音声への命令入力は、まさしく調教という言葉がふさわしい。

 

視覚は聴覚に支配される

Illusion Forum イリュージョンフォーラム 錯聴 視聴覚統合 ダブルフラッシュ錯覚

ダブルフラッシュ錯覚という錯覚があります。
一度しか点滅していない図形に二回鳴る音を重ねると、二回点滅したように見えてしまう、というものです。

ここまで極端ではないにしろ、動画づくりは視覚だけではなく聴覚もすごく大事だなと強くかんじます。ベテラン動画投稿者にいわせれば「当たり前だろ」ってところでしょうが。
BGMがブツッと切れると視聴者の集中力も一緒に切れるし、なにかアイコンを出すなら効果音を伴わせないと気づいてもらえない。
逆に、適切な環境音声があれば状況は言葉にしなくても想像してもらえるし、効果音ひとつで微動だにしない立絵に動きを錯覚させることもできます。
動画づくりは、人間の視覚に聴覚がどう作用していくかを学ぶにはめちゃめちゃ良い教材です。すっごい楽しい。
すっごい、楽しい。

私は物心ついたときからずっとミュージカルを観ていて言葉とストーリーと音楽の関係についてはたくさん考えてきたのですが、なんだろうずっと何か物足りない気がしていたんです。
動画をつくりはじめてから、効果音と環境音とBGMが面白くて仕方がない。まさか盲点が効果音だったとは。
舞台演劇って効果音をかなり限られたシーンでしか使えないのですが(ちょっとした物音なら生音でいいし)、動画だとこんなに効果音が必要になるんだとびっくりしました。
あるタイミングで、ある音量で、ある長さで鳴るある種の音は、多くの人間に同じ光景を想像させるってすごく面白いと思うんです。

 

 

ミュージカル「HEADS UP!」感想

2017年の観劇納めが最高の演目だったので感想を書きます。

いやほんと。このブログ読まなくてもいいんで観に行ってください最高ですから。言いたいことはそれだけなんです。

 

 

www.m-headsup.com

 

ミュージカルファンなら誰もが知る”あの名作”が1000回目の公演を終え、華々しく終了する、はず…だった。
しかし、主演俳優の鶴の一声で、某地方都市の古い劇場で1001回目を上演することに!

さあ、現場はてんやわんや。舞台美術は廃棄済み、スタッフの人手も足りない、キャストのスケジュールも押さえていない…、さらに、舞台の総指揮を執るのはこの作品が初めて、という新人舞台監督!とんでもない条件の中でもスタッフたちは必死に幕を開けようと奮闘する。幸か不幸か、チケットは完売、つまり観客が待っている!!

舞台本番当日、新米“舞台監督”のデビュー作は問題山積!
果たして幕は無事に開けられるのか…。

HEADS UP! あらすじ
http://www.m-headsup.com/introduction.html

 

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体ごと楽しめるミュージカル・コメディ

シリアスな作品も決して嫌いではありませんが、私は笑える作品のほうを好きになる傾向にあります。
創作やったことある人ならわかると思うんですけど、人を笑わせるのって難しいんですよ。泣かせるのも難しいですけど笑わせるのは本当に難しい。
コメディ脚本書けって言われたら、私は逃げ出したくなります。
だからまず質のいいコメディは尊敬が先に立つんですが……。

それはそれとしてHEADS UP!はめちゃめちゃに笑わせてくるんですよ!
時間当たりの笑った回数、アベニューQより上かもしれない。一幕終わりとか笑い死ぬかと思ったわ。
しかも力技の笑い(変顔とか奇声とかイジりとか)はほとんどなくて、ひとつひとつの笑いどころが上質。
下手なお笑いライブ行くより笑えることは保証します。

基本的にはミュージカル好きに狙いを定めた作品ですが、舞台をあまり見ない人もきっちり引き込んでいくようにつくられています。(ド頭のシークエンスはほんとうに良くできている。大人向けの「♪幕を開けよう(劇団四季)」ってかんじ)
ひいきの役者が出ていたりするなら観て損はないです。
生で見る哀川翔ヤバかったですよ。最前で見てしまったせいもありますが色気にくらくらきました。

 

リッチな曲と振り付け

私が和製ミュージカルを敬遠する理由の一つは、単純に質が低いからです。
役者ではなく、脚本演出音楽振付あたりになーんか逃げを感じることが多い。テニミュに代表される2.5次元のほうが、芸は荒くてもチャレンジしている分すがすがしいです。
腹が立つのは、海外作品の翻訳上演をやるなら難しいことやらせるんですよ。役者も応えるんですよ。つまり海外作品ができる(歌って踊れる)スキルは役者のほうにあるにもかかわらず上流工程が逃げをうつんですよ!

で、HEADS UP!がどうだったかというと、めちゃめちゃ攻めてました。
いや重唱とかちょっと稚拙だったところもあったけどねでも豪華だった。ふだん翻訳歌詞ばっかり聞いてるから、最初から日本語で付けられた歌詞の聞き取りやすさに泣きそうになりましたよ増えろ良質和製ミュージカル。
「チケットは売れている」とか最高でしたね。

振付もわかりやすくて楽しくてかっこいいというミュージカルとしては最高オブ最高。川崎悦子さんってどなただろうと調べてみたらキャラメルボックスとかの振付もしてたんですね超納得。

 

舞台が好きな人すべてに刺さる

HEADS UP!は舞台裏ミュージカルです。
いわゆる楽屋ものくくれなくはないのですが、やっぱり「舞台裏」と言うのがしっくりきます。なぜなら役者ではなく裏方スタッフの話だから。
主役は舞台監督。ストーリーの中心は仕込み*1とバラし*2

私も大学サークルでミュージカルをやったことのある人間なので、めちゃめちゃ懐かしかったです。なぐり(=かなづち)とか久しぶりに聞きましたわ。
「ここ危ないよ」みたいなセリフが何度も出てくるんですが、わかるわかる。劇場ごとに危険な場所って絶対あるんですよ。見えづらい段差とか天上低いとか。お互い声をかけあって注意し合わないと誰かが怪我するんです。(新人が怒鳴られる一番の原因であり、スタッフも声を出さないと怒られる理由)
観る専の人にとっても、「裏ではこんなことやってるんだー」と感慨深いことでしょう。演劇ではなく、コンサートやライブが好きな人にも通じるものがあると思います。

 


さて、ここからネタバレありの感想になります!

行をあけるので観てない人は鑑賞後にどうぞ~。↓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 どこまでも誠実な構成

HEADS UP!のテーマはなにかと問われれば、私は「舞台愛」であろうと答えます。
古今東西、舞台とは何か演劇とは何かという作品はたくさん作られていますが、ここまで深みがあって楽しい回答を見られて本当によかった。

印象的なのはラストで新藤(新人舞台監督)が撤収直前の最終確認を行い、床板のあいだに挟まった紙切れ(?)を見つけて取り除くシーン。
あれ、雪のシーンとかで使った紙ふぶきの可能性もあるのですが、おそらく「ドルガンチェの馬」の前に使った団体が残していったゴミなのではないかと思います。
「クギ一本残してはいけない」と歌われたように、ドルガンチェのカンパニーも物理的にはなにも黎明会館に残してはいかなかった。むしろゴミをひとつ取り除いていったくらいです。
作って壊して、何も残さない。その場にいたスタッフと役者とお客さんの熱だけが劇場に沁み込んでいく。その熱は目に見えなくてもたしかにある……と信じて舞台は上演され続ける。

美しいなあと感じ入るしだいです。
あのシーンに説得力を持たせたのは中川・相葉両者の芝居ももちろんですが、HEADS UP!のカンパニー全体がその思いを共有しているからこそだろうなと思います。

 


クソなところもちゃんと表現する

笑いにまぎれて、演劇業界のクソなところもちゃんと言及されてたのめちゃめちゃ誠実だなと思いました。
具体的には「あたしの夢は『女で舞台監督』」と話す小道具係とかですね。
夢は舞台監督、じゃないんですよ。"女で"舞台監督なんです。つまりプロで食ってる女の舞台監督がたぶん日本に存在していないか相当な希少価値だということです。ちなみにHEADS UP!の初演は2015年なので現代の話です。

小道具係役の新良エツ子さん、笑顔と元気が素敵だったのですがそれよりなにより胸がデカいんですよ。たぶんEはある。黒の半そでポロシャツがきれいなお椀型に盛り上がっていました。すげえ眼福だったというのはおいといて、間違いなくこのキャスティングはわざとです。
豊かな胸は古来より女性のシンボルなんですよ。それをしっかりもっている人が「舞台監督になりたい」と言うのマジしんどいなと思いました。

食えない役者がバイトのほうのプロになってしまうとか、大御所役者に振り回されるとか、ベテラン演出家に現場が振り回されるとか、役者のプライベートな人間関係で現場が振り回されるとか……
コメディタッチだから笑って見れますけどあれシリアスにやったら地獄絵図ですからね。エンタメ業界にいる人たちはほんとに覚悟ガン決まりだと尊敬するとともに、「もっとクリーンになってくれよ……」と思ってしまいました。
素敵な舞台の裏が地味なのはいいけど、裏がイリーガルでブラックなのは嫌だもの。チケット代を払っている以上、この点についても我々は共犯関係なのだと思います。

 

 

フツメンとブサイクが大活躍

メインキャラがだいたい出そろったところで思ったのは「すげー、美形がいない!!」でした。
新藤役の相葉裕樹さん、バイト君の池田純矢さんを除いて、残りの男性陣はおっさんとフツメンとブサイクとデブなんですよ。アンサンブルもブサイクにみえるメイク衣装。女性陣もアンサンブルと主演女優以外はパッとしない見た目。
ミュージカルってステージにいるひとみんな美形がふつうなので、めちゃめちゃ新鮮でしたフツメンだらけの舞台。
(あー、ブロードウェイ版のビリーエリオットはフツメンだらけだったな。ああいうかんじです)

黙ってたらパッとしないフツメンたちがめちゃめちゃ生き生きと裏方を回してるのはすごい元気がでます。
なにがすごいって、あの場でいちばんイケメンな新藤は自分に自信がないせいで微妙にオーラが薄いんですよ。演出部のおっさんたちのほうがよっぽど格好よく見えるレベル。
人間は顔じゃねえってのはこういうときに言うべき台詞ですね。

 

哀川翔がエロイ

生で哀川翔を見たのはじめてだったのですが、ヤバイですね。
引き寄せられるような色気がありました。くらくらした。

 

 

 

以上、思いつく限りの感想をあげてみました!

HEADS UP!はいいぞ。

*1:劇場で上演の準備をすること。大道具のセット、照明や音響の調整、衣装・小道具の搬入その他いろいろ。時間との勝負。危険。

*2:上演が終わった舞台を原状回復して撤収すること。スケジューリングによっては時間との勝負。危険。

遙かなる時空の中で6感想 ~最推しは村雨でした~

先日の景時(遙か3)エントリが予想以上にのびてビビったハリハリです。


にわかの私よりもずっと前から濃く長く景時を愛してきたであろう方々から「それな」「わかる」との反応をいただけて大変うれしかったです。景時さん愛されてる……!!

いまさらですが、自分の好きなことを言語化して説明できるのってひとつのスキルなんですね。TRPGをやっているのと他人のブログや考察系ツイッターを見るのが好きなせいで誰でもできることだと勘違いしちゃってたんです……。
まじで私、自分が語彙力高いとは思ってないし文章力も低いと思ってたんですよ。リアル友人に辞書を読んだことある人がいたりするもんで、アマチュア文字書きとしても底辺だと思ってました。ちょっと認識あらためます。謙遜はいいけど卑下はだめ。

 


では本題。

遙かなる時空の中で6全エンドクリアしたぞー!!

遙か3の感想記事と同様、テーマごとに思いつくまま書いてみます。言及してないキャラは好き嫌いというより、どう書いていいのかわかんなかったんです……。ルード君かわいかった。

 

ここから先はネタバレ配慮一切ないので、適宜対処でお願いします。
画像はいずれも遙かなる時空の中で6 公式サイトよりお借りしました。

http://www.gamecity.ne.jp/haruka6/


主人公 高塚梓-黒龍の神子

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歴代シリーズでは主人公は白龍の神子だったのが、今回はその対である黒龍の神子が主人公。

まず驚いたのは、一章序盤。ダリウスが「やっと笑ってくれたね」というセリフを言った時です。
ほんとだ、この子ゲームが始まってからしばらく笑う立絵が表示されなかった……!
異世界に召喚されたと思ったら鬼の集団に誘拐され、わけもわからず怨霊と戦わされる展開がしばらく続きます。
当然、主人公の気持ちとしては混乱と恐怖しかありません。笑顔を浮かべる余裕なんて生まれない。応答がまともにできていただけ立派なものです。

しかし望美さまであれば、あの状況でも「ルードくん強いんだね!(にっこり)」くらいはやりそうなもの。陽の気をうけた白龍の神子ってのはそういうものでしょう。
※ハリハリは遙かシリーズを3しかやっていないので比較対象が望美さまになりがちです。ご了承ください。

ゲーム開始から10分以上笑顔を見せなかった梓は、それだけで黒龍の神子たる証を立てたようにハリハリは思いました。あと、待たされたぶん笑顔がむちゃくちゃ可愛かったです。


もうひとつの特長として、この子は頭がいいです。あと脳内でちょくちょく毒を吐いてる。
(ずるい手を……)とか、(長考だったな)とか、(最低だ)とか、望美さまなら思い浮かばないようなことをこっそり考えていてかわいいです。

残念だった点をあえてあげるなら、せっかく黒龍の神子を主人公にしたならもっと性格を陰の性質によせたほうが面白かっただろうなというところでしょうか。ええ、ぶっちゃけ破壊も停滞もしてないよねと。
性格も明るいし純粋素直ないい子だし。つまり陽の気の気質なんですよね。あれを黒龍が好むのはちょっと納得いかない。せめて近くにいる人の寿命を縮めるくらいの設定があってもよくないですか?(よくない)
まあ、これに関してはガッツリやってしまうとネオロマンスシリーズの枠から外れてしまうという事情もあり難しいところです。

 


ダリウス 地の青龍

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私は綺麗な顔が好きです。
そんなわけで最初に攻略したキャラクターとなりました。
すごく王道にスマートに口説いてくれたかと思えば、バランス崩したときの冷たい狂い方がヤバくてよかったですね。シュークリーム怖いよ。
かなりの高ストレス下をもちまえのスペックで乗りこなしているキャラなので、恋愛を乗せるといいかんじにおかしくなるの良いです。

「ネックレスをつけるのを、やり直させてほしい」と梓が歩み寄るシーンがとても好きです。同じ行為でも、信頼していれば少しも怖くないというのは説得力がある。
梓が自力でダリウスたちの目的の理解に至ったときの会話も好きですね。梓を見くびっていたことの謝罪と賞賛をダリウスが行った(=力量をフラットに認めた)ことで、やっと対等な同士として協力ができるようになった感じがありました。

本作攻略キャラ中トップの能力と権力の持ち主。世襲制だった鬼の一族の首魁に外からあっさり就任したスペックはもちろんですが、彼が号令をかければ国中の鬼の一族が蜂起するのでその気になれば血みどろの内戦が起こせます。ゲーム本編では一族のほとんどが国外避難してたから目立たないんですけど、動かせる人数はけっこうヤバイ。きっと最終的にはアメリカのユダヤ社会的な立ち位置に入りこむのでしょう(勝手な妄想)。

好きなシーンは、一章終わり。

「俺はダリウス。鬼の一族を束ねる者。」
「そして君は――黒龍に選ばれた神子。破滅を呼ぶ神子殿だ」

めっちゃぞくっとしましたよ。鈴村健一さんすげえな!
一語一語、噛んで含めるようにささやいて梓に立場をわからせる台詞回し。もうこれ聞けただけで遙か6は名作!ってなりました。

 

 

里谷村雨 地の玄武

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推しです。
大正デモクラシー担当、年の差恋愛系。
そしてそして現代人枠!!!

「今回、主人公の巻き添えで時を超えちゃったキャラいないなー」と思ってたら隠れてた。びっくりしました。けっこうガチめにステルスかけてましたね。
珈琲のシーンで一度(ブラックコーヒーって大正時代の言い回しか?という疑問があった)、そして口述筆記のシーンでも違和感はあったのですが見抜くまでには至りませんでした。結実の花に噛んでるのはすぐわかったので悔しい。(レミゼのせいでカフェには政治結社があると夢見てるマン)
しかし梓ちゃん、旧字体新字体という言葉がさらっとでてくるとは教養があるな。

私も字が汚いので、村雨にはむちゃくちゃ共感しながらやってました。
現代人だとわかるまえは、ワープロorパソコンの存在を梓が教えて「お前の世界に行きたい」と言い出す村雨……みたいな妄想をしてたくらいです。うん、教える前に知ってたね。パソコンがない世界に放り込まれてさぞ辛かったでしょう。
キーボード筆記の偉大さは思考速度と筆記速度をそろえてくれる点も大きいので、ライターとしてはマジでしんどかったんじゃないかと思います。脳みその一部が奪われるくらいのインパクトはある。あの世界でも作家として身を立てた村雨さんすごい。

村雨さん恋愛イベントはどれもこれもむちゃくちゃ好みでした。これ!これだよ年の差恋愛の醍醐味は!!ってかんじ。
ハートがキュンキュンするというよりは、背中にビリビリきますね。緊張感がある。
35歳が16歳に手を出すのは勇気いる。わかるよ。若い時の数年がどんだけ大事か痛感してるからそれを背負うのキツいよね。なのに梓は村雨の葛藤を1割も理解しないでぐいぐい来るからね。別に梓が悪いんじゃなく、若いゆえの必然なんだけど。いやあ、しんどかっただろうなあ。
私がアラサーになったこともあり、村雨の気持ちもかなりわかるようになりました。年をとるっていいことだわ。

梓のアタックをかわす台詞がひとつひとつ丁寧で、ああこの人はペンで食ってるんだなと思いましたね。
行方知れずになった梓を発見して抱きしめているスチルは、自分を納得させている顔だなと感じました。おっさんの顔でした(好きです)。もちろん安堵のほうが大きかったんでしょうが、「あー、これだけこの娘に必死になって、見つかったら死ぬほど安心するんだから手放すのは無理だな」って再確認が裏で走ってるかんじ。おそらく梓よりも先に両想いだと気づいていて、しかし実際に手に取るのに死ぬほど時間かかるのが年の差恋愛ですごくいいです。


村雨シナリオで良かったのは、梓が「私をただの娘じゃなくて 民衆の代表者である神子にしてください。」と村雨に頼んだシーンですね。恋愛イベントの序盤、村雨の部屋でくつろがせてもらった梓が「私を神子ではなくただの女の子として扱ってくれる」と感じていたシーンと対になっています。
村雨は現代で梓とエンカウントしているため、彼女がただの女子高生に過ぎないことを知っています。そこに彼自身の思想信条もあわさって、「不憫なガキ」扱いするという気遣いが生まれたのでしょう。(ついでに恋も生まれちゃいましたが)
高塚梓という個人を村雨が大事に守ってくれたからこそ、いよいよというときに自ら「神子になりたい」とまっすぐ言えるようになったのは美しいです。現代人カップルっぽい価値観のあらわれですね。


本条政虎-地の白虎

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乱暴、がさつ、やさしさがあまり見えないと印象が悪かったので攻略が後回しになった人。ふたを開けてみたらとても面白いシナリオでした。

虎ルート(政虎はほとんどのキャラから虎と呼ばれるため、以降それに倣います)で最高に面白いのは序盤です。誰が何と言おうと序盤です。
助けに来てくれたお礼を言ったら好感度を下げられてびっくりしたよ!!

虎のイベントは、他のキャラとはあからさまに毛色がちがいます。良心的で謙虚で純粋で正しく優しい選択肢を選んでも好感度があがらないどころか、場合によっては下がるのです。
「実力を超えた人助けをすんな迷惑だ」「謝罪や返礼はモノ(金)で示せ」「ぱっと見かわいそうな側だけを助けるのは不公正を助長することもある」「他人の善意をただ信じて寄りかかるのは怠惰だ」といったことを、虎は序盤のイベントで教えてくれます。柄は悪いし、本人も善人ではないのですが言っていることはまっとうです。あと、乙女ゲー主人公に「秩序-善をつらぬくだけでは何も守れないどころか逆に迷惑」とズバッと言ってくれるキャラはなかなかいない。他の攻略キャラは「君の純粋さは素晴らしい」って言っちゃうからね。
良くも悪くも地に足がついた男で、主人公を飛び越えてプレイヤーにとっても有益な勉強をさせてくれるキャラだなと思いました。感動した。

虎からの教育により善を為すためのコストを理解した梓でしたが、その重さを知っても自分が善いと信じることをしようとするので最終的には虎のほうも感化されます。お父さんの件がすっきり解決した後の虎マジ最強でしたね。もともと力はあったけど思想がない人格だったところに、一本芯がとおると本当に強い。あまりに信頼できる。


あ、終盤で梓からは金も礼も受け取らないという虎に「お礼のキスもいらない?」と尋ねると、「……。」と黙ったまま3度に分けて好感度がガン上がりするというめちゃめちゃ笑えるシーンがあります。かわいすぎか。

 


萩尾九段-天の玄武

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初見ではあんまり好きじゃない見た目と声をしてたので、しばらくスルーしていました。他のキャラを攻略するうちに、情緒が幼いゆえに純粋で直球なところかわいいなとなってきて攻略を決定。甘いものがからむとめっちゃ真剣になるのかわいいよね。

星の一族という、龍神の神子を守る一族の末裔。役目を果たすための修業に幼いころから時間を費やしたため、世間の常識がちょっとあやうく、情緒がすごく幼い。なのに全キャラ中トップクラスに背が高い。そのギャップが気づけば萌えになっていました。

好意や恋心を恥ずかしいと感じないため、常に愛情表現がわかりやすい。愛情表現が「自分の好きなもの(=甘いもの)をプレゼントする」なのが小学生感ある。好きだなと思ったらお菓子を渡し、嬉しいなと思ったら甘味をプレゼント。

主人公がドレスを試着したところにエンカウントしたシーン、すごいかわいかったです。「変じゃないか確認したい」と梓が言ったら「確認する必要などあるものか!(=とてもかわいい!)」と食い気味で反応し、そして褒める言葉が見つからないことを全力で悔しがり、一生懸命考えて梓が綺麗だと言った千代紙の花束を作り「この花束より千倍、綺麗だ」と言い切る。

うっ……かわいい。
小学生男子の品が良くかわいいところだけを取り出して、大きな優男につっこんだようなキャラクターです。癒されます。かわいい。

愛情表現という点では小学生なのに、いざ星の一族として行動するときはびっくりするほど根性を発揮するのもギャップが大きくていいです。軍に飛び込み営業して神子召喚について首を縦にふらせたり、術を覚えるために徹夜してくれたり。
頑張れば未来が変えられるかもしれないなら努力するのが当然!って思考なのですが、……それは若干狂人に片足をつっこんでいることを周りの人は気づいてあげてほしい。

ちなみに村雨は異世界ジャンプ直後、九段の実家に居候していた過去があります。そのためこの二人はそれぞれのルートでからみが多いです。お互いの良いところが互いのルートでちらりと見える素敵な腐れ縁。

 

有馬一-天の青龍

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なんとなく他ルートでは印象が薄くて攻略が最後になってしまった軍人さん。
それもそのはず、この人は非常に素晴らしい軍人の鑑といえる人格の持ち主なのですが、そのせいで恋愛でもしないことには自分の職務に徹してしまうのです!だから他キャラルートでは彼の魅力は埋もれがち……。

とはいえ、初期の印象は悪くありませんでした。
「精鋭分隊隊長、有馬一だ。 よろしく、高塚。 案外、芯が強くて安心した。」という自己紹介と笑顔が、最高にさわやかだったからです。
直前まで梓に黒麒麟の件(ダリウスが梓の能力を利用して軍に打撃を与えた事件)を問い詰めていたのに、その件を梓が謝罪して神子としてはたらく決意を述べるとスパッと「仲間」としての扱いに切り替えたのです。
この人は今後決して黒麒麟のことは蒸し返さないな、と確信する一場面でした。
イベントを進めて行っても、恋愛感情より先に尊敬の念がガンガン育っていくかんじです。格好いいんだけどね。

有馬ルートは、ラスボスである邪龍の怖さが実感できるほとんど唯一のルートです。
(邪龍があんまり怖くないのは、遙か6の欠点の一つです。人心を乱す能力を生かし、民衆の頭をおかしくして流言からのリンチ虐殺とかやってほしry)
ただのしかばねのようになっている有馬発見からの一連の流れはなかなかドキドキしました。

恋愛面については最後の最後まで朴念仁の堅物ぶりを貫いてくれた我らが隊長殿でしたね。人格が高潔すぎると恋愛って難しいんだなと思いました。恋は盲目で惜しみなく愛は奪うもの。恋しい相手を大切にするだけでは恋愛って成立しづらいところ、あります。
良い軍人ではあるのですが、良い夫になるのには訓練が必要そうだとED後がちょっと心配になるカップルでした。
友部と秋兵がうまいことやわらかくしてくれるといいなあ。


あ!そうそう有馬ルートを最後にしたせいで、友部が元気になったことを私は全クリぎりぎりまで知りませんでした!
例にもれず友部めっちゃ好きで、夜会のシーンすごい悲しかったから嬉しかったです!今後はもうちょっと慎重になれよ!

 

 


その他感想

駒野千代-白龍の神子 

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ボイスを聞いた瞬間に「これは白龍の神子ですわ……。美しい魂ですわ……」と心から納得しました。リアルにいたら神に愛されすぎて早死にしそうな子だなと思ってたら本当に病弱設定だった。よかったネオロマ世界でなければ死んでいた。

明るい乙女ゲー全般に通じる問題として「お前らもっと葛藤しろ」というものがありますよね。ぶっちゃけ千代の初手から「神子の使命をまっとうします!」と覚悟ガン決まりなかんじもどうなのよと思わないではなかったですが、あの声と立絵の説得力がすごすぎたのでいいです。


戦闘システムについて

動ける方向が多いカードは正義。(←将棋とか死ぬほど苦手マン)

属性相性のある将棋的なシステムでした。駒に相当するキャラクターカードは、戦闘に勝利した際の経験値のほかに育成専用カードや敵キャラカードを食わせることで成長します。
チュートリアルで育成を説明された瞬間ソシャゲじゃん!って思ったのですが、ソシャゲとはちがって攻略キャラのカードを食わせたりすることはありません。平和。

 

背景について

影絵的な背景がとても好みでした。大正時代という舞台設定にもよくあうレトロな雰囲気。
恋愛イベントでもスチルでなく影絵で表現されるシーンが各キャラ1か所はあり、とてもロマンチックで大好きでした。虎が黄泉に追いかけに来てくれるところとか特に良かったですね。

 

全体ストーリーについて

えー、深く書くのが怖いので箇条書きします。
固い単語を選んでいますが、ぜんぶシナリオ中に起こったことです。

  • 暴走気味の軍拡をつづける軍部
  • 人狩り」と俗称される強制徴兵
  • 違法な植物を用いて強力・完全服従な兵士を作成
  • 邪神が現れて逃げ惑う市民に「竹槍で最後まで戦え」と発言する軍上層部
  • 軍による情報隠ぺい
  • 被差別民族への流言(軍主導)


……いや、これ大正ロマンの皮をかぶっただいにうわなにをするやめ

 

大団円ルート

とつぜん攻略キャラが全員ウェイター姿のスチルが出てきて爆笑した。欲望に忠実すぎる。

 

 


ひとまず感想は以上です。
村雨さんの珈琲が飲みたい。ブラックで。

 


余談

九段だったかダリウスだったかが、「白龍の神子は弱いので八葉を選んで守護してもらう」という話をした時に彼女↓の姿が浮かんだのは私だけではあるまい。

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余談2

村雨は大正時代で小説家をするにあたり、「現代(21世紀)の出来事を幻想的に脚色」した作品を世に出しています。スカイプを念話風味で書くとかかな……。
プレイ時はただ感心していたのですが、全クリ後にふと思い浮かんだのは「星新一はタイムスリップをしてきたのでは?」という妄想でした。

星新一作品が「予言」のようになった話あれこれ - Togetterまとめ

だってふつう思いつくか?コンテンツは無料になったけど死ぬほど広告が出てくる世界とか、共通の趣味をマシンが検索して話をもりあげてくれるストーリーとか。(長編があまり面白くないというのも含めて、すごくそれっぽい)
星新一先生には大変失礼なことと承知の上で、彼が未来人だったと考えるのはけっこう筋が通ってて面白いです。なんとなく現在よりもう50-100年くらい未来からきてる気がする。

遙かなる時空の中で3感想 梶原景時について語りまくってみた

はい、誰も待っていないでしょうがお待たせしました。
前回予告したとおり、梶原景時についての記事です。
まさか乙女ゲーから推しキャラ上位ランカーがでるとは予想もしていなかったのですが、大好きです。

以下前回同様ネタバレ祭りですので自己管理をお願いします。

 

 

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惚れたきっかけ

そうですね、まずは景時に落ちたきっかけからお話ししましょうか。
景時の初回スチルは、庭で鼻歌なぞ歌いながら上機嫌に洗濯物を干しているシーンです。そのせいで第一印象は「お母さん」。あーなるほどね、その枠ね。ねーな。(おさんどんキャラは守備範囲外)
……というのがファーストコンタクトでした。第一印象だけならブービー争いというかんじ。
ほどなくして景時が「洗濯が好きで戦が嫌いっていうの、内緒にしてくれない?」と頼みに来るシーンがあり、たんなる軟弱ものではない、むしろちょっと苦労してそうな雰囲気は感じたのですが、印象が大きく上がることはありませんでした。

そんな景時が一気に最推しへ駆け上がったのは、花火イベントです。正確には、花火スチルのあとの会話シーン。
景時の使用武器は源平時代にも関わらず、銃。射出は火薬ではなく陰陽術でやっているそうですが、問題はそんなところじゃない。異世界とはいえ元寇前になぜ銃が発想できた。天才か。
などとプレイヤーが驚いていると、景時はこう続けるのです。
陰陽道の修業をしたのはいいものの、才能ないし本番に弱いのでいざというときに術を失敗してしまう。だからこうしてあらかじめ準備しておけば正確に術を発動できる道具を作った。昔から道具をばらしたり組み立てたりするのは好きだったから」

 

 

……好き!!!!!
あなたとなら結婚できる!!!!!

 

すみません、ひとりで盛り上がってしまいました。
どこが私の琴線に触れたのかと言いますと、「求められる結果を出すために、もっとも合理的な手段を模索し実行できる」男であることが凝縮された発言だからです。はい、そういう男が好きです。
たとえばこれが九郎だったら「本番に弱いなら千回でも万回でも練習する!それが兄上の望みだ!」みたいな脳筋解決をはかるんですが、景時はそうじゃない。自分ができることを俯瞰して、より成功率が高いと踏んだら正攻法じゃないやり方を採ることができる。しかも自分が好きで得意なDIY性を盛り込んでさらに能率を上げている。(モチベーション管理は長期的な成果に不可欠です)
その考え方は彼の軍事行動にも表れていて、陽動やら周辺勢力への根回しやらをちみちみ行うことでコスパ良く成果をあげることを好みます。積極的はったりを是とする男です。
一騎打ちの前に名乗りをあげるような時代、正々堂々ものごとに挑まないのは恥ですからそもそも迂回路が頭に浮かばない人も多いはず。その中で、きちんと楽で正確で自分に向いている方法を選べるのは彼の強さだと思います。

 


「一緒に逃げてくれ」はヘタレじゃない

景時恋愛ルートのハイライトは壇ノ浦直前、「一緒に逃げてくれないか」と主人公に頼み込むシーンだと思っています。スチル見て死ぬほどきゅんときた。あのすがりつき方最高ですよね。井上さんのボイスもいいですよね。
あのシーン、景時そんな好きじゃない人からは「ヘタレだ。ダメ男だ」って言われてるんですが、逆なんですよ。あれは景時がやっと自分と向き合い始めたからこその混乱です。心が折れて膝をついて年下の女の子に縋り付くのはむしろ進歩なんです。

頼朝の臣下になってからずっと景時は、頼朝の命令と、家族や郎党の安寧と、前者二つを守るために犠牲にするものとのバランスをとることに必死でした。チートパワーをもつ頼朝に逆らえば一族郎党皆殺しは明らか。もし頼朝が気まぐれな暗君であればまだ万に一つを追って逆らうこともあり得たでしょうが、残念ながら頼朝は合理的でした。合理的ということは、利用価値があるうちは景時と郎党の立場は保障されるということ(もちろんできるギリギリいっぱいの仕事をやらされるということでもある)。そのせいで彼はリスクを冒すきっかけをつかめませんでした。
景時自身が語る生い立ちから、そもそも頼朝に仕える前からかなり自己肯定感が低い人格だったことがうかがえます。修行の過程が武芸(向いてない)⇒陰陽道(向いてない)。彼はなまじ目端がきいてしまうので、父の期待通りにできない落胆をもろにあびたことでしょう。
それに加えて頼朝から郎党の命を盾にブラック業務(量も内容も)を遂行し続けたら、ふつうに頭がおかしくなります。人当たりの良い軽薄なお兄ちゃんを演じられただけでも大したものです。しかし、異常な状況でふつうに振る舞えるというのはやっぱりどっかがおかしなことになっているわけで、それが福原での「オレなんてどうでもいいんだよ。怒っても悲しんでも疲れるだけじゃない、君も笑ってよ。駄目な奴だ、って笑えばいい」という発言につながるわけですね。典型的な抑うつ状態です本当にありがとうございました。

ところが遙か3の主人公はハイパーポジティブ女神なので、上記の発言を受けても「景時さんは強い」と言い切り、さらに「景時さんを置いていけない。いっしょにいたい」「あなたに死んでほしくない」と景時を案じるセリフをぽんぽん言ってくれるわけですよ。自分なんてどうでもいい、自分のことにかまけてる余裕はないと思っている人にこれは効く。全快はしないけど、重症すぎて感覚がないみたいな段階からは脱することができます。メンタルの回復がはじまります。

……すると何が起きるかというと、自分が抱えてきたストレスがもろに目に入ってしまうわけです。それまで見る余裕がなかった澱みに、気づかずにはいられなくなる。
ブラック業務と、自分が守るべき郎党と、八葉の仲間と、大事な妹と母親、そして「景時さんといっしょにいたい」と言ってくれる女の子を殺せという命令書。おそらく暗殺命令はこれが最後ではないし、壇ノ浦が終わっても周辺勢力の平定のために戦は続く。
キャパオーバーです。無理です。「逃げたい」ってなるでしょう。
そうやってバッキリ心が折れたところへ主人公が来たら、そりゃあ「オレと逃げてくれ」って言いますよ。現状唯一の精神安定剤だし。「君とならここから抜け出せると思う」って言うよ。逃げ切れる、ではないところがミソです。オレのことを案じてくれる君が一緒なら、逃げたいというわがままを通す勇気が出るという意味です。
(しかしこの記事書くために景時ルートやり直したんですが、「オレと一緒にいるって言ってくれただろ」ってセリフ、井上さんの芝居もあいまって最高に情けない。好き)

この「一緒に逃げてくれ」が景時にとって進歩であると最初に言いました。誰しも覚えがあるでしょうが、何かを乗り越えたいならまずその対象を直視する必要があります。
「オレって駄目な奴だからさ~(だからオレが苦しいのはオレのせいなんだよ)」ではなく、「そもそもこの状況がクソで、未来に希望もあんまりない。オレは精一杯やっているがいつまでも持つとは思えない」ってことを見なきゃなりません。
ここで心が折れっぱなしになっちゃうと景時バッドエンドみたいな悲惨な事態になるのですが、まあそれはそれです。個人的に、「一緒に逃げてくれ」からつながるバッドエンド2本のうち処刑エンドはけっこう好きです。よく頑張ったなって思います。
遙か3の主人公は鬼プレイイングマネージャーなのできっちり尻を叩いて立ち上がらせてくれます。さすがヒーロー。こうしてどうにかストレッサーの本丸に立ち向かうことを決めた景時の逆転劇がはじまるわけです。

 

中間管理職をなめちゃいけない

顔色をうかがうスキル

いきなりトーキョーNOVA(TRPG)を知っている人にしかわからない話をしますが、景時のスタイルはタタラ エグゼグ◎クグツ●だと私は考えています。エグゼグ・クグツと書いて「有能な中間管理職」と読みます。

前述のとおり景時は頼朝の臣下としてすさまじい綱渡りをしてきたわけですが、その間ずーーーーーーーっとやってきたことのひとつは「頼朝の顔色をうかがう」ことだったのは想像に難くありません。
そもそも怨霊退治の道中でも、弱音を吐かない根性がありすぎる女子二人の体力の限界を(本人たちが気付く前に)察知して「オレつかれちゃった~休憩にしようよ~」と言ってくれるような性格です。主君の顔色なんて息を吸うように読んでいたに違いない。

そうやって空気を読む、偉い人の顔色をうかがうのは一般的に格好の悪いこと、ヘタレの所業です。しかし恋愛ルートの大一番で景時が勝利したのは、頼朝の顔色を読みまくっていた経験値がものをいったと言わざるをえません。あのタイミングで押し切らなければ、ブタをロイヤルストレートフラッシュに見せかける手は成らなかったでしょう。
もう私はあの勝ち方大好きで、エンディング聞きながら喜びの舞を踊るくらいでした。だって景時の苦労が最高に報われた瞬間でしょう。幼少期から不本意なことをやらされ続けてきた男が、自己肯定できないミスター器用貧乏が、その中途半端に広い経験値ゆえに勝ちをかっさらうの格好いいじゃないですか!よくやった!

 

敵に回すと怖い男

十六夜ルートに目を向けましょう。
平泉編にシナリオをすすめたプレイヤーはみんな一度はこう思ったはずです。
「景時こっええええええええ!」
不本意なのはにじみでてるし、八葉を解雇されたときに本気で悲しそうなの辛いんですが、それはそれとして九郎一行を追い詰める手に容赦がない。九郎の十六夜ルートで景時に会いに行くと「オレはやるとなったら絶対に勝てる手はずを整えておく。君たちに勝ち目はない」みたいなことを言われて震えあがりました。(しかし今思うと半分はったりだったのかもしれない)
ああ、あと九郎を景時が不意打ちしたあとの選択肢で「もうこれ以上撃たせない!」を選ぶと「どうやって?どうやってオレを止めるんだ?(君はその手段をもってないと知ってるよ)」って静かに聞いてくるの酷えなって思いました。ポジティブウーマンを黙らせるまさかのマジレス。
本人は不本意でしょうが、景時には中間管理職適性がはっきりとあります。ギリギリ無理そうな目標をぽん、と渡されるとちゃんと一生懸命がんばって達成させちゃうからです。頼朝さんマジ慧眼。
悲しいことに中間管理職なので、命令された大目標からのブレークダウンは上手なのですが大目標そのものをつくるのは苦手。というかたぶんそれをするべき、していいという発想が薄い。

 

景時の上司は誰か?

さて、中間管理職ということは上司がいるわけですが、景時の上司は頼朝ひとりだけなのだなと感じるシーンがいくつもあります。
荼枳尼天が取りついている政子は複数のシナリオで、魂の捕食を優先させて源氏軍の不利益になる行動を起こします。頼朝が一貫して源氏政権の樹立と脅威となる勢力の排除を目的としているのとは対照的です。(一部のシナリオでは政子の好き勝手を黙認していますが、政子の戦力を鑑みるときちんと機嫌をとる利益があるためではないかと)
政子の勝手な行動がもっとも目立つのは平泉編で、景時はいくどとなく政子の指示が被害を無駄に増やしていること、頼朝の利益に反する可能性があることを諫言しています。そして一線を超えてしまった景時ルートでは、景時は異様なほどの確信をもって、「あなた(政子)の行動は頼朝さまの目的に反している」と発言し政子に銃口を向けるのです。
銃口を向けたタイミングは主人公のピンチでしたのでもちろん主人公を守りたいという気持ちもあったのでしょうが、わりと「頼朝さまの兵を無駄に使ってんじゃねえよ」という怒りも感じました。いやまあ、自分が身をすり減らして頑張ってるのをバカ女に邪魔されたら腹立つよね、わかるよ。平泉の政子マジで邪魔だからね。

遙か3では頼朝の本心が完全には開かされないまま終わるので、頼朝が荼枳尼天をどう思っていたのかがいまいち不明瞭なのですが、少なくとも殺されて我を失うほどの存在ではなかったんだろうと思います。出なければ政子ラスボスのルートで頼朝があっさり引き下がる理屈が立たないので。

で、何度も言いますが景時は主君の顔色読むの得意マンですから頼朝が荼枳尼天にかける熱量がさほどでもないということはわかってたんじゃねえかなと。そして荼枳尼天の戦力が無くても源氏が大丈夫だってこともわかってたんでしょう。だからこそ景時のルートはどちらも荼枳尼天がラスボス(=景時が荼枳尼天を殺すことを決意する)になりえたのです。

 

明らかに主人公より縁が深い

景時の中間管理職性をお話しする最後として、和歌をひとつご紹介しましょう。
遙か3では個別ルートに入るときに、各キャラを象徴する実在の和歌が表示されます。たとえば譲なら「かぎりとて 別るる道の 悲しきに いかまほしきは 命なりけり」=死に別れは悲しいから生きたい、みたいな歌です。
では景時ルートの和歌はどんなのかというと……
はいドン。

我が君の 手向けの駒を 引き連れて 行く末遠き しるしあらはせ


これは史実の梶原景時源頼朝の使いとして住吉神社に馬を献上したときに詠んだ歌です。
意味としては「我が主君、頼朝さまの馬を奉納させていただきますので末永くよろしくお願いしますゲンジバンザイ」です。
……あんまりこの表現使わないんだけど言っていい?しんどい。

 

その他好きなところ

・髪をおろしてるとセクシー

私は景時の外見けっこう好きなのですが、人によってはデコだしを受け付けないそうで。
そんな人にも寝起きイベントで見られる景時はぐっとくるはずです!というか景時は明るく振る舞ってるか真顔になってるかの立絵ばかりで、完全に気が抜けてる絵が少ないからその点でも貴重だよ!てゆーかマジセクシーだよねあのスチル!井上さんがいかにも寝起きっぽいかすれ声を当ててくれててドキドキするよ!
ちなみに私が結婚したい結婚したいと騒いでいるのは、景時の嫁になったら毎日あのスチルが見れるからっていう理由だよ!

 

傷つく人は少ないほうがいいという一貫したスタンス

景時が「戦わずして勝つ」戦を好む理由の一つに、傷つく人間をできるだけ少なくしたいという考えがあります。その思いは景時以外のルートでよりわかりやすくあらわれます。
とくにはっきりと出るのは白龍ルート。主人公が白龍への思いを深めすぎないようにどうにかやんわり収めたいな~、妹の二の舞はつらいからね、という動機からのもにょもにょとしつつも温かい思いやりを見せてくれます。周りが見えすぎているせいで覚悟決まらないと人に強く出られないのは短所でもありますが私はそんな景時が好きです。

 

喜んでる立絵がかわいい

両手をぐってして目をぎゅっとして喜んでるのめっちゃ可愛い。君には笑っていてほしい。平泉ルートに入ると二度と彼の笑顔が見られないのがさみしいです

 

憂い顔の立絵が格好いい

前髪に手を当てて虚空を見つめるあの立絵好き。頼朝はあの顔を見るために召し抱えたんじゃないだろうか(腐女子並感

 

主景前提の頼景が読みたい(左右はどちらもこれで合ってます)

 


えー、とりあえず以上です!運命の迷宮はいまのところプレイ予定がないので我が愛しの軍奉行についてはひとまずこれを区切りとしたいと思います。
7,000字にわたる益体もない萌え語りにお付き合いいただきありがとうございました!


……あー、ほんと好き。

 


余談

景時CVの井上和彦さん、いまおそ松さんで松蔵役やってるから温度差で風邪ひきそう。
あと遙か6やりはじめたんだけどダリウスが鈴村健一さんだからイヤミと同一人物である事実を脳が拒否する。


余談2

「一緒に逃げてくれ」のひとつ前の選択肢で「死んで英雄になりたかったんですか?」を選ぶと、自分がうまいこと死ぬと英雄として弔われると知った景時が本気で幸せそうに「そっか、英雄かぁ…」ってつぶやくので見たことなかったらご覧ください。あの顔と声で、私は景時がメンタルをおかしくしていると判断しました。彼が楽になりたがっていたのはガチです。

遙かなる時空の中で3感想 好きなルートの好きなところを語るよ

遙かなる時空の中で3」全エンドクリアしたどー!!

PSStoreでセールしてたんで思わず買いました。すごい時間泥棒でした。

女子高生である主人公は、ある日不思議な少年との出会いによって「白龍の神子」に選ばれる。
少年に導かれ時空を越えた先は、源氏と平家が激しい戦を続ける異世界。
そこで主人公は仲間の八葉たちや白龍と協力し怨霊を操る平家と戦うことになる。
ともに戦い危機を乗り越えるうちに、深まっていく主人公と彼らの絆。
しかし、やがて戦乱がふたりの仲を引き裂いて、時に彼の命さえ奪っていくことも……。
あるできごとがきっかけで「時空を越える力」を手に入れた主人公は決意する。
過去へとさかのぼり、悲劇の運命を変えて大切な人を助けようと──。
ここから、時空を越える主人公の本当の戦いが始まる。

遙かなる時空の中で3 Ultimate

 


2017年現在となっては珍しくもないのでネタバレしちゃいますが、主人公がタイムリープ能力を手に入れて悲惨な運命を変えていき(運命上書きシステム)、ついでに意中の男を攻略するゲームです。ついでにと言ったのは主人公がフィジカルメンタルともに強すぎて、誇張抜きで世界をひとりで救ってる感があったからです。お前がヒーローだ。
ちなみに主人公の名前設定画面で、立絵を見た瞬間に「望美って顔じゃねえな」と思ってしまったため変更しました(失礼)。しばらく悩んでつけた名前は「生島 千歳」。……だいたいあってたよね。私の直感は正しかったと思うよ。

あんまり乙女ゲーやらないので乙女ゲーヒロインってみんなこんなかと思ったら違うんですね。感想ブログを巡回していて気づきました。みんながみんなポジティブ化け物ではないんですね。言われてみれば薄桜鬼の主人公はもうちょっとポジティブ控えめだったな。

遙か3の主人公はプレイした人が口をそろえて「望美さま」と呼んじゃうくらい強くポジティブで強いです。語彙力喪失するくらい強いです。27歳男性の尻を叩いたり32歳男性を叱咤したりできるスーパー女子高生に成長します。
成長しますっていうか、異世界に放り込まれた直後からハイパーポジティブだったのであれは性格なのでしょう。さすが白龍の神子。
「お前が来たとたんに場の気が陽にめっちゃ傾いた」って泰衡が言うのもわかるわ。やはりお前がヒーローだ。

 

いえ、主人公のことをいじるのはこれくらいにしましょう。
そろそろシナリオの話をしよう。
どうしてもこの手のゲームは個別ルートのクオリティにばらつきがあったり、好みで思い入れが左右されたりするのでレビュー的な評価はしません。
私が非常に良かったなと思ったシーンをいくつか挙げたいと思います。
ネタバレだらけだよー。プレイするか迷っている人はここで帰ろう!!

 

ちなみに明日(2017/10/25)までセール価格¥5,500でした!
遙かなる時空の中で3 Ultimate -プレイステーションストア

 

 


1.有川譲 恋愛ルート

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現代からつれてこられちゃった幼馴染の弟のほう。基本的にずっといてくれるので愛着がわき、あと「こいつすごい死にたがり感がある。救わねば(使命感)」みたいなかんじで最初に攻略しました。
恋愛対象としてはさして好きでも嫌いでもないですが、彼のシナリオは大好きです。

譲ルート終盤、彼は主人公への狙撃をかばって死亡します。かばうことができたのは譲が「主人公が狙撃されて死ぬ」予知夢を見ていたから。彼は主人公を守ることができたことに満足し、しかし死にたくないと呟きながら事切れます。
その後、主人公は常のハイパーポジティブさが嘘のように消沈。ほとんど乱心の域に達します。
遙か3主人公は迷ったり悩んだりこそすれ落ち込むということが全ルートを通して非常にすくない娘です。攻略キャラ(好きな男)が死んでも「この運命を書き換える……!」って即行立ち上がります。しかし譲ルートに限っては立ち直りがとても遅かった。

もちろん理由があります。
譲が主人公が死ぬ予知夢を見るのは共通ルートから描写されているのですが、ほとんどのルートで予知夢は現実になりません。予知夢通りに狙撃が行われるのは、譲ルートのみです。

ここで遙か3のシステムを説明しましょう。
各攻略対象には「絆の関」と呼ばれるフラグが複数設定されており、ルート分岐タイミングまでに絆の関をすべてクリアしているとルートに入れる仕様になっています。各キャラの絆の関クリア方法やクリア状況は情報メニューでメタ的に確認でき、情報メニューとにらめっこしながら何度も何度も同じ時間をやり直して運命を上書きしていくのが遙か3です。

そうやって、恣意的に自分の望むルートへと運命を導いた先に、予知夢の成就……主人公をかばって譲が死ぬ運命があったわけです。
主人公が「私が譲くんをこの運命に連れてきてしまった……!」と慟哭したとき、プレイヤーのハリハリも「ほんとだ……!私のせいだ……!」と頭を抱えました。遙か3プレイ中、最高に主人公とプレイヤーがシンクロした瞬間でした。
前述のとおり譲は最初に攻略したキャラクターなので、システム把握ができておらず試行錯誤の回数は全キャラ中ぶっちぎり。その試行錯誤がぜんぶ譲を殺してしまう前準備だったとなるとすごい罪悪感でした。
ゲームシステムに感情をぶっ刺されたかたちです。主人公を通してプレイヤーも串刺しみたいな。

まあ乙女ゲーなので最後にはちゃんとハッピーエンドになるんですけど、ものすごく気がひきしまるルートでしたね。「運命を軽々しく書き換えてはいけない」という製作者の意志、しかと受け取ったぞ!みたいな。
そう思ってたら他のルートではけっこう軽々しく書き換えてたので、ぜんぜんそういうことじゃなかったわけですが。


2.敦盛 恋愛ルート

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伏線の仕込みかたと、バッドエンドの質が非常に美しかったルート。
「あの怨霊お前だったのか!」という驚きは気持ちよかったですね。そして怨霊に成り果てた愛しい人を倒し、正常な気の流れに返してあげるバッドエンド美しいよね。弓がしなり弾けた炎ってかんじだね。主人公は刀剣つかいだけど。(恋射ちの敦盛MAD、ニコ動に転がってそうだな)

経正と敦盛が陣をへだてて合奏するシーンは「すごい平家物語にありそう……!」とめちゃめちゃ興奮しました。もののあはれ極まってた。大好き。

私はあまり歴史詳しくないのですが、歴史好きの人が素敵な題材を素敵に乙女ゲーとして料理してくれているゲームだなあと随所に感じられるのが遙か3のいいところ。(遙かシリーズはまだ3しかやってないのでシリーズ全体の長所かはわかりませんが)


ところで経正さん好きなんですけど攻略ルートDLC化はいつですか。

 


3.リズヴァーン 十六夜ルート(バッドエンド)

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このバッドエンドをあのポジティブ主人公から引き出したのはすごいと思う。

リズヴァーンは鬼の一族という遙か世界で忌み嫌われている存在。そのため主人公と自分が結ばれるなど絶対あってはならないと確信しています。
八葉(神子の守護者)としての一線を超えず、常に「神子の決断に従おう」と主体性を促し、そしてついに合戦が終結すると「戦は終わった。もう一緒にいる理由はない。幸せになれ。二度と会わないほうが良い」みたいなことを言いながら去ってゆく自己犠牲の人。

他ルートならそれでいいんですが、いざリズヴァーンが攻略対象になると主人公はまあ傷つくし困惑するわけですよ。
それで生まれちゃったのが十六夜バッドエンド。

「戦が終わったせいで彼と会えなくなるなら、私が戦を起こせばいい」とサイコパステストばりの論理をもって、自ら手勢を集めて源氏相手に戦争を起こします。
その様を見たリズヴァーン、懊悩するも「神子の決断に従おう」と主人公の隣で刃を構える……という幕引きでした。
「私の責任だからお前を止める」とか言い出したら私の中で彼の評価は地に落ちるところでしたが、自分の言ったことはひるがえさない。かっこいい。でもその割り切りはもっと早く出すべきだった。

年上のたよれる男性が仲間に少ないからか(27歳軍奉行はたよりないポーズが上手)、リズヴァーンルートの主人公はメンタルを崩しやすい印象です。そのなかでもバッキバキに壊れちゃったこのバッドエンドは、主人公とリズの業が見られて好きですね。

 


4.ヒノエ 恋愛ルート

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顔がいい。以上!

……で終わってもいいくらい顔が好みです。はじめて熊野で出会った立絵(横向きのやつ)がもろにハートにきました。ときめきました。
そして性格がまたいいんですよねー。音ゲーかってくらいポンポンテンポよく口説いてくれる。すきあらば口説けるくらい頭が良くて教養もある。本編中で和歌をそらんじる回数が断トツで多い。
弁慶もよく口説いてくれますが、あっちはどこか一歩引いているというか、ひとつ口説くたびに裏に二、三目的がある雰囲気があるのでちょっともやつくんですよね。不愉快というよりは、本心みえなくて気持ち悪いかんじ。
ヒノエはそういう鬱屈は少ない(皆無ではないけど)のがいいです。塩対応されて傷つくことも覚悟の上でまっすぐ口説くのはかっこいい。
言葉だけでなく、「熊野においでよ。幸せにするぜ?錦もサンゴもあふれるくらいやるよ」ってかんじで誠意と権財力を示してくるのもいいです。スパダリです。金と力があることを笠に着るでもなく、引け目にするでもなく、自分の長所としてアピールしてくるの気持ちいい。
攻略キャラにならないルートでも、わりと未練ありそうに主人公を口説いてくるので本気だったんだろうなと思えるのがまたいい。ヒノエだけでなく遙か3は非攻略時のリアクションが各キャラしっかりしていて周回のしがいがありますね。

十六夜ルートだと顕著ですが常に熊野を最優先に動いているのが、芯の強さを示していていいなあと思います。モンゴルルートでひとりだけついてこなかったの好感しかない。主人公と恋愛をはじめてどんなに絆を深めても熊野≧主人公までしかたどりつけないかんじ、好き。
だからってどちらも取れないから現代-異世界の二重生活をはじめるのはさすがに根性ありすぎじゃないだろうか。いや、好きだけど。君のバイタリティ大好きだけど。

そ・し・て!
恋愛ルートのヒノエが最高に素晴らしい。恋愛ルートではヒノエひきいる熊野水軍が源氏方の味方につき、ヒノエが源氏方をひっぱる形でストーリーが進んでいきます。軍事作戦の話をしていたかと思うと糖分過多な文句で口説かれるという不思議な体験ができるルートです。
この段になると、ヒノエが「あえて船団を二手に分ける。どうしてだかわかるかい、姫君?」みたいな感じで作戦の意図を理解できるか問いかけられる会話選択が増えてきます。基本的には3択で、だいたい正解・ボケ・わからないみたいな内訳です。そしてどの選択肢が一番好感度が上がるかというと……正解をズバッと言い当てたときなんですよね。「さすが俺の姫君は賢いね」ってすごい嬉しそうに言ってくれます。

最高では?惚れた女が賢いことを喜んでくれる男って最高では?「ええ~わかんな~い☆」みたいなのは好みじゃないんだねヒノエ、君はいい男だ!!!!
共通ルート時点でも主人公が有能さや勇気を示すと「ぐっとくるね」みたいなこと言ってくれるのでマジで強い女が好みだと思われます。一貫している。
ちなみにヒノエを褒めるときの選択肢は素直に「すごいね」「格好良かったよ」って言えば喜んでくれる。拗れがない。素晴らしい。好き。

 

5.弁慶 恋愛ルート

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ちょいちょい口説いてくれる男その2。そして作中ぶっちぎりの設定過積載。
弁慶ってもちろん武蔵坊弁慶、立往生で有名なあの男です。ガチムチの荒法師です。
しかし遙か3の世界は異世界なので(そして攻略キャラなので)、まずガチムチ属性がパージされました。そして薬師・軍師属性が追加されました。元ヤン属性もあります。柔和な優男で裏がありそうなかんじで女性を絆すのが得意。しかし薙刀はそのまま。

……大丈夫?設定積みすぎてない?コーナー曲がれる??

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まあ実際、安全運転とは言い難いかんじの運用でしたがそこは老舗乙女ゲーメーカー。うまくまとめておりました。

弁慶は恋愛ルートでろくに恋愛できないキャラのひとりです。自分のやりたいことと、過去にやらかしたことのケツをふくので精一杯で恋愛どころではないからです。個別ルート入ったあとの甘い言葉、「君はいけない人だ」くらいじゃないか?(ちなみに弁慶が発する「いけない人」はたいてい「これ以上踏み込むと命の保証ができないぞ」というやんわりとした脅しで、個別ルートでの「いけない人」は「踏み込みすぎたから君には死んでもらうしかなくなった」の意味です。本心はまた別として)

龍脈つぶしたって話が明かされたときはびっくりしたよね。元凶お前かよ!!(遙か3は龍脈が汚されたせいで戦がぐちゃぐちゃになり、主人公ももとの世界に戻れないという舞台設定になっております)

やらかしまくりな弁慶ですが、ラストが超好みでした。
いろいろあってどうにか事態が収束し、龍脈も正常化して主人公は元の世界に帰れるようになった。その彼女へまっすぐにおもむろに「どうか帰らないでくれ」と頼む弁慶。その後のセリフがふるってまして。

君が元の世界に帰るために
どれだけ頑張ったか知っていて
こんなことを願う僕はやはり咎人なのでしょうね
どんな手段を使って、
君を返さないようにしようかと……
今もそんなはかりごとをめぐらせてしまう
でも、こればかりは君に乞うしかない
僕は、君が好きです
どうか、僕とともにいてくれませんか

もうVita持ちながらゲラゲラ笑いましたし、ときめきましたよね。
私、賢いキャラがプライド捨てて土下座してくる状況大好きです。切羽詰まってなきゃ搦め手使う気まんまんなの最高だし、その余裕がないから頼み込んでくるのかわいい。実際あの状況だと無策が唯一ベターな手だったしね、君はかしこいね。おとりにした女に「好きだ。帰らないでくれ」って言える面の皮の厚さが好きだよ。

ああ、それと弁慶は唯一、主人公の成長を悲しんでくれたのも好きですね。「刀も握ったことのない子がこんなに強くなってしまったのは、僕らが犠牲を強いたことに他ならない」みたいなことを言ってくれました。私(プレイヤー)もはっとしましたよね。たしかにそうだわ、ただのポジティブな女子高生が大の男を切り伏せるのは異常事態で、本来あるべき姿かといえばそうじゃない。
こういう点に言及できるのが、遙か3弁慶の魅力だなあと思います。ヒノエが主人公の強さを無邪気に賞賛するのにたいし、その背景を思って悲しんでくれるのは愛情ですね。


6.梶原景時

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好き。
好きすぎて語り過ぎそうな気がするので、別の記事で書きます。
推しです。

 

 (2017/10/25追記)書きました。



余談

いま調べたら遙か3、舞台化するんですね。ちょっと気になるかも。

natalie.mu