君が守った世界のために、僕は君の名を世界から消す
先日めでたくも基本ルールブックが冒険企画局から刊行された。
魔道書大戦RPG マギカロギア 基本ルールブック (Role&Roll RPG)
- 作者: 河嶋陶一朗,冒険企画局,トリゾー
- 出版社/メーカー: 新紀元社
- 発売日: 2017/03/29
- メディア: 大型本
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マギカロギアは、魔法使いになって世界を魔法災厄やヤバイ魔導書や悪い魔法使いから守るゲームだ。
君は修練をつんだ魔法使いなので、多少のことでは死ぬくらいで済むし、死んでも復活できる。
そのかわり、君をこの世界にとどめさせてくれている大切な人――たいていは魔法の使えないただの人間――が深い傷を心や体や人生に負ったり、最悪死んだりする。しかたない。魔法使いは世界に嫌われている。
魔法使いを世界にとどめてくれる人間はアンカーと呼ばれる。その名の通り、この世と魔法使いをつなぐ錨だ。
もしも、もしも魔法使いがアンカーをすべて失ってしまったらそのときは、魔法使いは世界から『消滅』する。
この世に最初からいなかったことになる。どんな記録も消えてしまうし、誰の記憶にも残らない。
魔法使いだけは少し例外で、消滅した魔法使いの記憶を一定期間はもっていることができる。しかしそれもじわじわと薄れていき、いつかは消える。
その猶予期間の間に、魔法使いたちは書物や研究記録から消えた魔法使いの名前を削除する。もし一行でも彼や彼女の名前が残っていたなら、その書物自体がどこかへ消えてしまうからだ(名前の部分だけ空白なんて不自然を、世界は許さない)。
積み上げてきた研究を無にしないために、無用な混乱を防ぐために、魔法使いは消えた同胞の名前を削り取っていく。
近年、魔法使いが消える原因の多くは禁書や書籍卿が引き起こした魔法災厄――世界の危機に立ち向かったときだ。
世界を守るために彼らは消え、残された者は世界のために彼らの名を消す。
……以上、ハリハリがマギカロギアでいちばん好きな世界設定をお届けしました。とてもエモいと思います。
独自解釈混じってるから、公式の世界観は基本ルールブックでご確認ください。
最新リプレイの哲学戦線も面白かったのでみんな読もうな!
マギカロギア リプレイ 哲学戦線 (Role&Roll Books)
- 作者: 河嶋陶一朗,冒険企画局,相変わらず
- 出版社/メーカー: 新紀元社
- 発売日: 2017/01/28
- メディア: 新書
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