ハリハリのブログ

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もうすぐキンプリ新作(PRIDE the HERO)公開だから速水ヒロの魅力を語る

速水ヒロは私がキンプリで最推しプリズムスタァだ。アイドルとして、Over the Rainbow(オバレ)の一員として、コウジの親友活最初のファンとしていろいろと危なっかしくも魅力的な彼の生きざまに惚れ込んでいる。
今回はそんな速水ヒロについてお話ししよう。
※ちなみに2番目は十王院カズオカケルだ。チャラいふりしてめっちゃいい奴だし死ぬほど不器用そうなところが可愛い。


本題へ入る前に、お手すきの方は「速水ヒロ」で画像検索をしてみてほしい。さわやかイケメンの画像に混じってとんでもないツラが表示されているはずだ。

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やばいツラの速水ヒロはすべてプリティーリズムレインボーライブ(スピンオフ元)当時の様子だ。ヤンホモの名を欲しいままにして、プリリズRLの知名度アップに貢献した。
ちなみにキンプリにもやばい顔は一瞬出てきますが、回想シーンだけなのでご安心ください。

 

 

「pride」について

速水ヒロについて考えるには、まずprideという楽曲について話す必要がある。
prideは速水ヒロのデビュー曲だが、もともとはヒロとコウジのデュオ(Hiro&Koji)のデビュー曲としてつくられたものだった。作詞作曲はコウジ。しかしエーデルローズ(コウジとヒロが所属する事務所)主宰の法月仁は、ヒロが作ったことにした方が箔がつくとして、名義を偽ることを要求。ヒロは受け入れたが、コウジはデビューを放棄してエーデルローズを去った*1

 


さて、prideは矜持・誇り・傲慢などを意味する単語だ。
すなわちコウジが矜持をかけて作ったprideは、ヒロとコウジの誇りあるデビュー曲になるはずだったが、作曲者の名義やデビューの権利とともに傲慢にもヒロがコウジから奪い取った作品である……という構図になっている。
そんなprideをひっさげて華々しくデビューしたヒロがモノローグで言い放ったのが「この曲を一番うまく歌えるのは……俺だ!!」である。見てくれこの死ぬほど悪い顔を(0:50あたり)。

 

 

 

ヒロにとってprideは矜持そのものであり、彼の傲慢さの表れであり、コウジから誇りを奪ったという枷でもある(奪った件については和解がすんでおり、公式でデュオバージョンも発表されているが)。
ヒロにとってprideを一番うまく歌うのは誇りであると同時に、コウジに対する義務でもあるのだ。

 

ここでキンプリを観たことがある方は、エンディング曲「ドラマチックLOVE」の後に流れた次回予告を思い出してほしい。
「prideが、使えない!?」という愕然としたセリフの後、2度キーの上がったprideを歌うルヰのユニセックスな甘い歌声が流れ、「この曲を一番うまく歌えるのは……僕だよ」というセリフがかぶさる。
説明不要。ルヰがヒロからprideを奪ったのだ。コウジとヒロの間で行われた愛憎劇の再現である。
キンプリ初見でルヰverのprideが流れ始めたとき、プリリズRLを観ていない私ですら「これはヤバイ……!」と鳥肌が立ったのを覚えている(私がミュージカル勢だから深読みしたのもある。誰かの持ち歌を他人が歌うのは異常事態に他ならない)。あれこそがキンプリに本格的に沼った瞬間だったかもしれない。少なくとも、あの次回予告がなければプリリズRLを全編見ようとは思わなかっただろう。

親友から奪ったプライドを敵に奪われたヒロはどうするのか……それがキングオブプリズムPRIDE the HEROの重要なテーマだろう。
おそらくカギは、ヒロがコウジとまだ親友だったころに吐露した本心「勝者ではなく勇者になりたい」が握っている。私が知るかぎり、この台詞はカヅキを通してコウジがヒロに説教をするために用いられた(FREEDOM)くらいで、プリリズRL、キンプリ前編を通してまだ回収されていない。今こそがそのときだ。


……と、ここまでがキンプリのみでわかる速水ヒロの魅力だ。以下では、プリリズRLで発見した彼の魅力についてお話ししよう。

 

プリリズRLを通して見つけた魅力

1.アイドルとしての完璧さ

プリリズRL6話のワンシーン。
綾瀬なる(RLの主人公)が工事を探しているうちにヒロファンの真っただ中へ迷い込んでしまう。自分のファンであると勘違いしたヒロはにこやかに応対し、なるがコウジを探していると知ってもあざやかに「彼女のために、架け橋を!」とファンをさばき、なるをコウジの方へ送り出してやった。


このシーン、ヒロのアイドルしぐさが完璧かつ自然で、「ああ、こいつはプロなんだな」と私はヒロに惚れ直した。(まあ、なるが乱入する前はファンサしながらコウジをちらちら見て挑発するし、コウジがなるに曲を作ったと聞いたら即会話に割って入ったりしてたけど)


プリリズRL全編を通して、速水ヒロは仕事中に私情をほぼ表に出さない。素のヒロはかなり精神がゆれやすく、わりとあっさりヤンホモ化し、詰めの甘い陰謀を企て、かと思えば後輩の面倒をよく見たりダンスバトルでためらいなくカヅキを助けたりと、ぐちゃぐちゃなところが大変人間くさい青年だ。
それに対してアイドルとしてのキャラ性はいかなる時でも一貫している。prideの真の作曲者を明かし、謝罪と引退の発表、そして母親への呼びかけをしたときですら、アイドルの仮面は全く崩れていなかった。インタビューなどでも、速水ヒロはみんなのもの、絶対アイドル愛・N・Gの姿勢をいまだに貫いている。


……うん、心配だよね。何が心配って、素の自分よりもアイドルしてる人格の方がきちんと御せているように見えちゃうのがとても危なっかしいよね。
最高です。推せます。

 

 

2.アパートから出ないこと

速水ヒロは人気アイドルにはふさわしからぬボロアパートに住んでいる。そこはかつて母親と二人で暮らしていた部屋であり、母が自分に会いたくなった時にすぐ訪ねてこられるようにわざわざ借りている。そのため、外出時も鍵をかけない。
(再認識したけど、こいつ執着してる相手にかけるコストがマジで天井知らずだな)


ヒロがここまでする母親は、貧乏ながら暖かい生活を共にしたやさしい女性だった……わけではない。息子にぼろぼろの服を着せてパンの耳を夕飯として与え、自分は男と夜遊びをするタイプのネグレクト親だ。ヒロがエーデルローズにスカウトされたときも、厄介払いがでいるとばかりに二つ返事で売り渡している(何らかの事情があった可能性はあるが、きちんと育てる経済的・精神的能力に欠けていたことは疑いない)。
いちおうプリリズ本編最終話付近で、母親はヒロと離れたことを悔やんでおり、テレビを通じたの呼びかけを聞いてヒロに会いに来てくれたという描写はある。……が、それならなぜ2年後(キンプリ時点)もヒロはボロアパートに住んでいるんだ?


あのアパートに住んでいるのは母親を待つためであって、目的が達せられた以上さっさとエーデルローズの寮に住むなり、もっとまともなマンションに引っ越すなりしたほうがいい。トップアイドルが住むには危険すぎる。コウジに飯作ってもらうにも不便だろあそこ、コンロ一口だし。


アパートから出ないという事実は、速水ヒロのなかで母親への複雑な感情が完全には決着していないという証左に思えてならないのだ。
私はPRIDE the HEROをとおしてヒロがアパートを出る決意をしてくれることを切に切に願っている。信じているぞ菱田監督!エイベックス!(エイベックスは関係ない)

 

※↓アパートから出てほしすぎて思わず書いたヒロべる小説

www.pixiv.net

 

 

 


以上が私の最推しプリズムスタァ、速水ヒロの魅力です。
間違いなく彼がガンガン活躍するであろうKING OF PRISM -PRIDE the HERO-の公開は今週末6/10(土)。
みんなヒロを応援してくれよな!!

 

kinpri.com

 

*1:

キンプリの回想シーンでのこのエピソードは、時系列がはなれたシーンをうまく組み合わせることで法月のキャラ付けも強化するという凄技を披露している。テレビ放送では、「大事なのは格ぅ↑」はHiro&Koji解散のときではなく、プリリズRL本編時間の別シーンで行われた